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某不動産仲介営業マンの渇いた叫び

地方戸建ての売買契約を交わす~おすすめできない個人取引~

time 2022/11/15

地方戸建ての売買契約を交わす~おすすめできない個人取引~

先日一軒家購入のための売買契約を交わしてきました。

「個人取引はやらないほうがいいですよ」

とお客様に常日頃からアドバイスさせていただいている私ですが、

当の本人が個人売買の契約をしてしまいました。

良いんです、私プロですから(ドヤァ

それでは今回は個人売買がおすすめできない理由を紹介します。

個人売買とは

↑こちらが実際の売買契約書の原本です。

下の欄にある〈媒介業者〉のところが空欄になってるかと思います。

売主も個人の方、買主である私も個人の名義です。

これが個人売買になります。


通常不動産を購入するときは個人の売主と買主の間に不動産会社が媒介(仲介)で入っているか、

または宅建業者の免許を持った不動産会社とか建築会社が売主になっていることがほとんどです。

個人売買のデメリット

一部を除いたプロの人以外は基本的に個人取引にはデメリットしかないと私は考えています。

唯一メリットがあるとすれば仲介物件の取引の際に不動産会社に払う手数料が不要なことくらい。

では個人取引のデメリットとはなんでしょうか。

まず、個人同士の取引なので売買対象の不動産に対して調査が行われていない。

「え、調査?そんな大事?」

って思うかもしれないですけど、売買後に問題がおきる原因のほとんどがいわゆる調査不足です。

引き渡しが終わったあとになって

「実は過去に事件があった」、「使用できると思っていた設備が壊れてました」、「普通のトイレかと思っていたら浄化槽水栓で定期メンテナンスに費用がかかる」、「水落とししないで冬を越したので配管が破裂してて、ボイラーも交換になった」(もう挙げようと思ったらなんぼでも書けます!)

みたいなことが起きたりします。

どんな物件も大なり小なり事情があるのは当然ですが、

事情があるなら売買契約前に知りたいところです。

そのほかのデメリットは契約不適合責任による保証が受けられなかったり、金融機関からのローンを組むときに断られたりします。

まとめ

上に書いたデメリット、もっと深い話もできるのですがややこしくなるのでこのあたりにしておきます。

とにかく個人取引にはデメリットが多いということです。

それらのリスクを全部把握できるか、調査を自分でやったり取引の当事者同士が後々トラブルにならないような契約書を作成できればやってもいいと思います。

余談ですが今回の記事のネタにした契約は

自分の住む用でなくて、賃貸経営用です。

結構田舎なので正直借り手が付かない可能性も十分あり不安です。

ただ、ビックリするくらい安く買いますので最悪なことになるリスクは回避できると考えてます。

また、この物件引き渡しまでかなり期間がありますので気長に待ちます。

管理人

ゆきだるま

地方都市在住の現役宅地建物取引士。 複雑な不動産に関する疑問を解決する手助けになればと思います。投資やポイ活についても!

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